依存症とは、他人によって自分の人生をハードモードにさせられること
今回は、『マンガで分かる心療内科 依存症編(酒・タバコ・薬物) (ヤングキングコミックス)』から、印象に残ったところをお話しします。
まず依存症の基準とはなにかというと
あなたの子供が同じことをしたら応援するかどうか
と定義しています。
もし、それはやめてほしいと感じたなら、その行為は依存症です。
たしかにこの基準だと、健康に害のある習慣や、お金や時間を膨大に消費するような状態は避けたいと考えますね。
これって依存症に限らず、自分を客観的にとらえて判断するのにもいい基準です。
また、
「やりたい」と決心した瞬間があったかも大切
ということです。
この基準も素晴らしいと思います。
依存症は、基本的には他人に押しつけられるものです。
それが巧妙な仕組みによって、いつの間にか手放せなくなっています。
なぜかそんなことをしてくるかというと、押しつけた人が儲かるからです。
酒でもタバコでもギャンブルでも、依存症にさせれば健康を害してでも破産に追いこまれようともお金を使わせることができます。
こんな楽な商売はないです。
そんなこと言ったら、全ての商売がそうじゃないかと思われるかもしれません。
その違いは、最初にお話しした「自分の子供がそれを消費したらどう思うか」という基準で判断すればよいでしょう。
依存症の人は、「やめようと思えばいつでもやめられるが、自分の意志でやめないのだ」というそうです。
その場合は、「自分の意志でやめられるなら、今日から1週間やめてみてください」と提案します。
それができないなら依存症です。
依存症をやめるために最も大事なのは、「やめたい」「変わりたい」「前に進みたい」と考え、そのために依存症を克服したいと思うことです。
問題意識がない人は、一生そのままです。
ここは奥が深い話で、結局自分がどうありたいか、どう生きたいかみたいなレベルの話になってきます。
目指した姿になれるかどうかはわかりませんが、目指さないものには絶対になれません。
タバコを1日1本しが吸わないから依存じゃないとは言えないように、
依存症はコントロールできないものであり、「ちょっとだから」大丈夫は間違い
だそうです。
私はよくネットサーフィンをしてしまいますが、これも依存ということですね。
ネットは敷居の低さが手ごわいです。
ちょっと脱線して、何か関係ないサイトを見に行ってしまうということは良くあります。
ポルノ依存から脱却した方法を応用できないか、考えてみます。
依存症の人は、その対象が水や空気と同じように必須のもので、それがないとストレス解消できなくなることが耐えられないため、手放せないとして考えています。
でも依存症でない人は、ストレス解消できず苦しんでいるかというとそんなことはないわけです。
結局、依存症の人は酒やタバコが切れたときのストレスを、酒やタバコで解消しているだけということです。
ドラクエというゲームに例えると、体力とマジックポイント(精神力)というパラメータがあります。
依存症でない人は、この2つパラメータさえ満たせば動けるわけです。
でも依存症の人はこの2つのパラメータに加えて、定期的に枯渇する酒ポイントやタバコポイントを満たさないといけないわけです。
依存症でない人に比べて、明らかに難易度が上がっていますよね。
こんな依存症から抜け出すための方法は、3つあります。
一つ目は、精神論。
これは意識(理性)vs無意識(本能)の戦いになってしまい、長期的には失敗します。
2つ目は、物理的隔離。
例えば、私はゲーム依存症を脱却するために、ゲーム機本体を手放しました。
もちろんまた購入してしまうことも可能ですが、一度手放したものを数万円払ってまた購入するというのは、人間の「損をしたくない」という欲求も手伝って、いい感じに
抜け出せます。
酒やタバコなども、やめたいと思ったときに思い切って捨ててしまうと良いかもしれません。
3つ目は、真実を知る。
依存でストレスは減るどころか、かえって増えてしまい、人生というゲームがハードモードになってしまいます。
しかも、それは他人の金もうけのために巧妙に仕組まれた罠にはめられた状態です。
自分の人生を自分で選んで幸せになるために、依存症から脱却することは極めて有効な手段なのです。