「人にとって最もつらい、孤独を解消したい」という信念に感動した話
今回はテレビでみた、分身ロボット「オリヒメ」の感想を中心に記載します。
孤独をなくしたい進め、分身ロボット|NNNドキュメント|日本テレビ
オリヒメが凄いと感じたのは、人と人のつながりを作る役割を果たしているところです。
病気などで外出できなくなってしまった人は、働くことも難しくなり孤独になってしまいます。
オリヒメは、寝たきりになってしまった人でも目線や体の一部の動きだけで会話を行ったり、リアクションを取ったり、景色を見たりできるので、操縦している人があたかもその場にいるように感じれます。
またオリヒメの周囲にいる人は、オリヒメを通して操縦者の人が話したり行動することで、オリヒメがその人の分身としてその場にいるように感じることができます。
番組では、ALS患者の人が利用されている例が紹介されていました。
通常では目線を動かすことしかできず会話すら難しい状態の方でしたが、オリヒメを使って目線で文字入力ができることで会話が可能になり、家族もご本人も大変喜んでおられました。
また番組では交通事故で20年ちかく入院をせざるを得なかった方が、オリヒメを使うことにより仕事ができるようになっていました。
開発者の吉藤オリィ氏は、さらに改良を加え、さらにオリヒメができることを増やせるように開発を進めていました。
この取り組みを見て、感動しました。
オリヒメは、人にとって最もつらい孤独を解消して人と繋がれるようになる役割を果たしていたからです。
それは、生きる喜びを与えるものと言ってもいいくらいのものだと思います。
この番組を見て思い出したのは、こちらの義肢を作られている方でした。
林伸太郎(2014年1月6日放送)| これまでの放送 | NHK プロフェッショナル 仕事の流儀
ここで登場される林氏は、
義肢は“モノ”ではない、“その人の一部”になるものだ
とおっしゃっており、まさにその人の人生を作りあげているのだなと感じました。
この人たちに共通するのは、素晴らしい技術力はもちろんのこと、その信念にあるだと思います。
こちらのサイトでは、なにかを成し遂げるのに最も大切なものは、お金や技術力や人脈でなく、why(なぜそれを行うのか)という信念だという話をされていました。
サイモン シネック: 優れたリーダーはどうやって行動を促すか | TED Talk Subtitles and Transcript | TED
why(信念)→how(どのように)→what(何をするか)の順番で行動することが、人々を感動させ、鼓舞するのだということです。
オリヒメの場合で言えば、whyは「動くことが困難な人の孤独を解消し、周囲の人とコミュニケーションできるようにしたい」「外出が難しい人が自由に外にでていろんな人と会い、会話できるようにしたい」という信念が最初にあるのだと思います。
howは、外出が難しい方が離れたところにいる人とその場にいる分身とコミュニケーションができるようにしたいということでしょう。
whatがオリヒメを開発するということになります。
自分が何か働いたり仕事をするときも、自分のwhyは一体なんなんだろうと考えないといけないなと感じました。
確固たる意志がないと、長続きしないです。
そういうものをはっきり持っている人はおそらく少数だとは思いますが、ぼんやりとしたものでも、自分はこうしたいというwhyがきっとあるはずです。
自分がこうしたいという思いだけではなくて、他人に対してこういう風に力になりたいとか喜んでほしいとか、おおげさかもしれませんが世の中をこういう風によくしていきたいとか、そういうものをずっと意識し続けることが必要なのだと感じました。