『残酷すぎる成功法則』の実践事例
『残酷すぎる成功法則 9割まちがえる「その常識」を科学する』という本があります。
ざっくりと内容をいうと成功という漠然としたものについて、エビデンス(根拠)も合わせて紹介している本です。
そこにはある種の法則があるという意味で、このタイトルになったと思います。
もともとはアメリカで発売された本なので、事例としてはアメリカの事例しか載っていないのですが、日本人で私が成功していると思う人も、やはりこの法則に当てはまっているなと感じます。
その法則の一つは、成功いている人は与える人(ギバー)だということです。
本書では、成功という尺度で見たときギバーは最下位と最上位にいるとしています。
最下位にいるのは、テイカー(奪う人)にいいように利用されてしまう場合です。
なお、テイカーは平均するとそこそこいい位置にいます。
ですが、頂点にいるのはギバーです。
まあ言われてみれば当たりまえで、人間、自分を利用しようとしたり搾取してこようとする人間に、深く関わろうとは思わないものです。
一方でいつも困ったときに助けてくれる人がいたら、その人が困ったとき無償でもいいから手助けしたいと思うはずです。
成功というのは複利で効いてくるはずなので、テイカーはどこかで頭打ちになってしまいます。みんないやいや付き合っているだけだから、人は離れていく。
ギバーはその逆で、複利で手助けしてくれる人が増え続けるので、大成功につながるわけです。
そもそも資本主義で交換される商品というのは、原則ギバーのものでないといけません。
例えば、ぼったくり店みたいなところはテイカーの考え方の商品ですが、これは初めてきた人が引っかかって短期間では儲かっても、そのうち悪評がたって誰もこなくなります。
一方で値段以上の価値を提供(ギバー)してくれる店なら、一度来たお客さんも繰り返し来るだろうし、新たに誰かを誘って来店してくれるはずです。
よく売り上げが好調な会社の経営者が、お客様の笑顔のために仕事をするといった話をするのもこれと同じで、ギバー精神と儲けるというのはコインの裏表ということなんでしょう。
堀江貴文氏は、
「Give and give!」おまけに「Give!」
が大切だと言っています。
ビジネスで大切な「Give!」をできない人はいない|人生が最短で上向く『闇金ウシジマくん』名シーン|堀江貴文|cakes(ケイクス)
堀江氏は別にこんなことを理屈で考えてそうしているわけではなく、直観的にこのことを理解しているのだと思いますが。
ちきりん氏が、稼ぐためには提供する側になれと言っているのも同じ理屈ですね。
最後に、本書にあったエビデンスの最強ルールからいくつかをピックアップします。
・まず協調する
最初にギブすると、相手が酷いテイカーでない限り、いい協調関係が作れます。
最初にテイクすると、こいつテイカーかと敬遠されてしまいます。
最初は信頼して協調することが大事です。
・無私無欲は聖人でなく愚人である。
成功という尺度で見たときに、最下位にいる方のギバーはこのタイプなんでしょう。
相手がひたすらテイクしてくるのに延々とギブしていたら、こちらのリソースがなくなってしまいます。
ちなみに対策として有効なのは報復だそうで、具体的にはそのテイカーに用心するよう周囲に話す(噂話)が有効だそうです。
・許す
自分も相手も完璧ではなく、自分を許すように、他人も許すことが大切だということです。
ここでも堀江氏は、地で成功法則を実践されています。
信頼していたビジネスパートナーに裏切られたら - ITmedia エンタープライズ
(中略)「人に裏切られないためには」と考えを巡らせましたが、「許すしかない」という結論に至りました。
成功者が実勢している成功法則は、ぜひとも取り入れたいものです。